シュラフ(寝袋)は春夏秋冬、季節に応じて快適な素材の選び方が違い、その形にも種類があります。
- シュラフ(寝袋)はマミー型、封筒型に分類される
- 中綿が化学繊維の封筒型は洗濯可能で扱いが楽
- 表示温度より+5~10℃くらいで使用した方が無難
オートキャンプ場なら化学繊維の封筒型でOK
シュラフは、別名、寝袋やスリーピングバッグといいます。
二つ折りの布団のような形をした封筒型シュラフと、フードのような形で頭まで包み込むマミー型が代表的な形となります。
中綿の素材には化学繊維のものと羽毛のものがあり、一般的なオートキャンプ場では弾力のある化学繊維のものの方が寝心地がいいでしょう。特に気温の低い場所で保温性と軽量化を重視するなら、羽毛のマミー型がおすすめ。
マミー型
保温性が高くて軽い万能型。少し価格が高い。
体に沿った形状でフード付きなので頭まですっぽり覆われて寒くない。外気が中まで入りにくく、保温性が高い。化学繊維のものもあるが、羽毛のものが多く、高額だが軽量でコンパクト。
封筒型
手軽に使えて初心者やオートキャンプ向き
布団を二つ折りにしたようなデザイン。化学繊維で出来たものが多く、羽毛が使用されているものよりも安価に購入できる。家庭でも洗濯でき、手軽で寝心地も良いが、重くてかさばるため運搬に注意が必要。オートキャンプ向きと言える。
チェックポイント
材質
化学繊維もしくは羽毛が主流。最近は不織布を使った新しい素材も薄くて人気。
用途
夏用、冬用、3シーズン用(春~秋)。
サイズ
封筒型にはベットと同じ用にサイズがあります。シングル(75cm前後)、ダブル(150cm前後)、キング(190cm前後)
収納時サイズ
スタッフバッグ(収納袋)に入れた時のサイズ。
洗濯表示
洗濯機で洗えるかどうか、また洗剤の種類について指定がないか確認しておこう。
重量
化学繊維のものと羽毛のものは結構重量が違うので注意しましょう。
メーカー推奨の温度表示には注意しましょう
メーカー推奨の「コンフォート温度」「リミット温度」の外気温で使用すると、寒く感じることが多いでしょう。初心者はオーバースペックな方が安心して使えるので表示温度よりも5~10℃ほど高い外気温で使用できるものをチョイスするほうが無難。
コンフォート温度(快適使用温度)
この温度域レベルまでの使用であれば、温かく快適に眠ることができる
リミット温度(限界使用温度)
この温度行きでの使用は基本的にオススメしないが、工夫次第で使用可能である
メーカーごとに表記が異なる!?
mont-bell
コンフォート温度域
一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い人や男性よりも寒さを感じやすい女性の方が、リラックスした体勢を保ちながらで寒さを感じることなく睡眠ができるとされている温度です。
コンフォート温度より高い温度域では、多くの方が快適に睡眠をとることができます。
トランジション温度域(リミット温度)
一般的に代謝が高く、寒さに対する耐性が高い人が寝袋のなかで丸まった状態で寒さを感じずに睡眠ができるとされている温度です。トランジション温度域はコンフォート温度より低い温度域では、人により快適に睡眠できたり、できなかったりする場合がありますが、着衣を工夫することによって快適性を高めることが可能です。
エクストリーム温度(リスク温度域)
一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い人が、寝袋のなかで丸まった状態で厳しい寒さを感じ、震えを伴いながら6時間まで持ちこたえられるとされる温度です。
リスク温度域とはリミット温度より低い温度域ではエクストリーム温度に近づくにつれ低体温症を引き起こす恐れが高まり、場合よっては死に至る可能性があるため非常に危険です。
ナンガ
Comfort Women
一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度域とされています。(一般的な女性は男性よりも寒さを感じやすいので約5℃程度高く使用温度を算出しています。)
Limit Men
一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなり、8時間寝られる温度域とされます(下限温度)。これより低い温度は、リスクのある温度域となります。
Extreme
一般的な女性が寝袋の中でひざをかかえるくらい丸くなった状態で6時間までなら耐えられる温度域とされます。体は震えを起こすことで熱をつくりだそうとし、基礎代謝量が増えます。なお、この温度域で使用すると低体温症になる恐れがあり非常に危険です。
Coleman
コールマンの場合は上記2社とは少し違った表記をしているので注意が必要です。
”封筒型”と”マミー型”で温度表示の基準が違います。
封筒型:寝心地重視の「快適温度」で表示してあり、男性より寒さに敏感な“女性”が、快適に眠れる温度。
マミー型:携帯性重視の「使用可能温度」で表示してあり“男性”が体を丸めて8時間眠ることができる温度。
Colemanは他の2社に比べて簡単に表記されています。またmont-bellは2014年から後述のEN13537規格を採用しており、ナンガも採用しています。採用されてからの製品は比べるのが簡単になっていますが、採用以前の製品を購入される予定の方は気をつける必要があります。